近畿税理士会会長賞

税と向き合う

多賀町立多賀中学校 3年 中溝 爽琶音

私は、消費税をはじめとして普段何気なく納めている税金に、様々な役割や種類があると学びました。

まず、税金は約五十種類もあると知り、驚いたのと同時に何故そんなにも多くの税金が必要なのかという疑問を持ちました。ですが、理由を学び納得しました。税金に多くの種類があるのは、個々の負担に差が出ないようにするためなのです。種類があることで幅広く立場の違う人達が、税の負担に不公平感を感じず納めることができます。私は、以前まで種類が多いと余計に、生活していく中での経済的な支障が出てしまうので減らすべきではないかと考えていました。でも、種類が多いことで公平性が保たれているというのは興味深い事実であり感心しました。

では、様々な面から納められている税金はどのような役割を担っているのでしょうか。大きく分けて二つあります。一つ目は、私達の生活を豊かにするため公共サービスを充実させるという役割です。こうして当たり前のように学校へ通えていることも税金の支えが大きいでしょう。そして、もう一つの役割は財政活動の支援です。国や地方団体がお金を集めたり使ったりする財政の支えとなっています。所得格差や資産格差が広がり社会問題が生じる中、社会保障サービスを行い、国民が健康で文化的な生活が営むことができるように税金は必要なのです。こうして、私達が納めた税金によって私達の生活は豊かになっており、国民と国民が協力し合って暮らしていると学びました。

ですが、日本財政は多くの課題も抱えています。その一つとして、国債といういわば借金が膨らんでいるという問題があります。国債を買い戻すためにさらに国債を発行し悪循環が続いているのです。膨大になった公債残高が日本の財政を圧迫し国民の大きな負担となっています。

最近、若者の政治離れなど、税金についても含め関心が薄れてきています。でも、納めている税金の使い道を知ることや、財政の課題と向き合うということは、社会全体そして国民全体で行うべきだと思います。不景気だというのにも関わらず増税されている状況に、批判するだけでなく、私達国民は税金に何を求めどうすれば生活が潤うのかという点を、具体的に考えることが重要なのではないでしょうか。各々が社会保障を享受しているという自覚を持つことが大切だと、私は考えました。

税金について学び、国民全員で決めたルールにより、なるべく公平に集め、本当に必要なことに税金が使われる大切さを感じました。また、多くの課題を知るきっかけとなりました。これを機に、税金に対しての興味を持ったことで、知識を増やしていきながら今よりもさらに素敵な日本を目指す方法を考えて過ごしていきたいです。

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