滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

デンマークの税の使い方

光泉高等学校 1年 中村妃沙

皆さんは日本の「幸福度」を知っていますか。幸福度とは幸福をどれくらい感じているかという数字なのですが、その幸福度が高く世界の国別の幸福度ランキングで上位にランクインしているのはヨーロッパの国々なのです。どうしてヨーロッパの国なのかは色々な理由があると思いますが、私は税金が関係しているのではないかと考えます。

世界の幸福度ランキングで一位をとっているのはデンマークです。私がデンマークについて調べようとウェブ検索をするとデンマークの検索候補の一番最初に「消費税」と出てきます。詳しく調べるとデンマークの消費税は非常に高く、日本の消費税の約3倍の25パーセントと言うのです。世界で3番目に高いです。

デンマークは幸福度ランキングで一位。消費税の高さでは3番目。何か関係があるのではと思いデンマークの消費税の使い道を調べてみました。

まず、医療費・介護サービスが無料です。税金をたくさん払っている分、健康や老後の心配をしなくていいんです。そのため、2002年に健康保険が非課税になるまではデンマークには民間の保険が存在しませんでした。

また、デンマークでは子どもの存在はとても大事にされていて国家の財産と言われています。そのため大学までの学費は国が負担してくれます。さらに出産・育児休暇は56週間なのですが給料もきちんと貰えます。

ほかにも結婚や葬式が無料だったり、障がい者にとっても暮らしやすい環境がつくられていたりと、国民にも実感できるようなかたちで国民の生活を豊かにしてくれています。だからこれだけ高い税金を払わされてもデンマークの国民は納得しているのではないでしょうか。

日本は今年の4月1日から消費税が5パーセントから8パーセントに引き上げられました。2015年にはさらに2パーセント引き上げられる予定です。これについてはいろいろな意見があると思いますが、私は税の使い方が重要だと思います。デンマークなどのように私たち国民が実感し、満足できるような税金の使い方をすれば国民も納得するのではないでしょうか。

デンマークの幸福度が高いのは税のおかげで暮らしやすくなっているという考えも間違ってはおらず、日本も消費税が上がって環境が変わり、暮らしやすくなれば日本の幸福度も上がるかもしれません。

高校生の優秀作品一覧に戻る

pagetop