滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
将来への「貯金」
滋賀県立膳所高等学校 2年 堀内日菜乃
今までなら一〇五円で買うことができたペンが、今は一〇八円払わなければいけなくなった。バスに乗るのに、今までよりも一枚多く十円玉が必要になった。商品の価格が大きくなればなるほど、以前の価格との差も大きくなる。
政府がうち出した「増税」という政策は、確かに、私たちの身の回りに変化をもたらした。しかしそれによって私たちは何か恩恵を受けているだろうか。手に入る商品の質は同じなのに、今までよりも多くお金がかかる。そもそもなぜ、消費税を値上げすることになったのか。今回、この「税の作文」を書くにあたってこのような疑問が浮かんできたので少し調べてみることにした。
まず、なぜ消費税を値上げすることにしたのか。これは消費税が最も平等に、国民全体で広く負担することができるからだと分かった。所得税や法人税の引上げによって、現役世代に負担が集中することを避けているという。
次に、消費税の引上げによって、何か私たちは恩恵を受けているのか、という疑問についてである。例えば、増税されたことで病院代が無料になったとか、バスや電車がタダで乗れるようになったとかいうことはない。では、集められた税金は何に使われているのか。調べてみると、税金の約三十二パーセントが社会保障費、つまり働けなくなった人や定年退職して年金で生活している人のための保障に使われている。さらに高齢社会となった今、働いて税金を納める人より、老人ホームや年金などでお金が必要な人の方が多くなっているという現実がある。この状況を良くするために、増税が必要なのだということが分かった。
ここまで調べてみて、私の納税、また増税に対する考え方は少し変わったように思う。これまではすぐに実感できるような利益を求めていたが、納税とはそうではなくて、国民の一人として、日本を支えていくことのできる仕組みなのだと分かった。また同時に将来の自分達に対する「貯金」なのだと思った。まだ学生である私にとって納税は、立派な一国民としての義務を果たし、今とこれからの日本を支える手段なのだと、改めて実感することができた。







