滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

暮らしを守る税

滋賀県立長浜北星高等学校 2年 戸田つきみ

今年は大雨や台風などによる自然災害が目立ちます。近年よく言われる地球温暖化の影響かもしれません。夏休みに入る少し前にも西日本を中心に大規模な集中豪雨がありました。この平成三十年豪雨では中国地方、とりわけ岡山県の水没した市街の様子がよくニュースで取り上げられていました。

私の自宅近くを流れる川では、氾濫こそ起きませんでしたが、ちょっとした騒ぎになるほどの増水がありました。ごうごうと大きな音をたてて流れる濁流がとても怖く感じました。そのせいもありテレビニュースで取り上げられる被災地の姿に、くぎ付けになったことを覚えています。他人事には思えなかったのでしょう。もし私の家があんな風に流されたら、もし私の集落が水没したらどうすればいいんだろうか。想像しながら私は税の在り方についていろいろ考えさせられました。

私たち高校生は税というものを普段意識せずに日々を過ごしがちです。社会人のように直接負担する機会が少ないかも知れません。しかし、あの災害を他人事ではなく自分の事のように感じた私は、税の機能というものを自然に意識するようになりました。

災害対応には税の存在が不可欠です。消防や警察、そして自衛隊の方々の活動はすべて税が支えています。それは彼らが公務員だからというだけではなく、その救助活動や復興活動に使われる機材や資材など全て私たちの税が使われているからです。政府は今回の災害を激甚災害に指定しました。この措置によってこれからの災害復興に関する活動に対して国庫補助金が増額されます。県や市の復興費用を国が事実上肩代わりするということは、そこにも私たちの税が機能しているということです。

災害が他人事ではなく自身の身に起きたと考えれば、こうした税の機能はとても心強いものに感じます。今後被災地では橋を架けなおしたり、道路を作り直したりという大規模な工事が行われていくでしょう。そこには税なくしては負担しきれない巨額な費用がかかります。今後、私自身が見舞われるかも知れない災害時にはきっと同じように助けてもらえる、そういう安心感のようなものを私は感じました。

私たちは税といえば取られるものであり、増税は庶民の暮らしを圧迫しているというような話題に終始しがちです。しかし税の在り方を考えるとき、私はその機能についてとらえる視点が大切だと思います。そしてそれがいかに私たちの暮らしにとって心強い存在かと気づけば、税をもっと身近なものに感じられると思っています。

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