滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

人々を支える地域の税

学校法人松風学園彦根総合高等学校 1年 間所陸斗

僕の生まれたときの体重は3ケタです。国の平均的な値と比較するとおよそ四分の一しかありません。

こう書くと、どのような想像をされるでしょう。生まれて間もない頃の写真を見ると、新生児用のおむつがまるでベビー服のようです。ベビーバス代わりに洗面器のおふろに入れてもらっている写真もあります。今の僕からは僕がどれほど小さかったか想像がつかないかもしれません。それは僕が「超低出生体重児」という出生体重が千グラム未満の早産児だったからです。

僕は肺ができ上る前に生まれてきたので呼吸ができず、生まれると同時にNICUに入院になりました。繊細で高度な医療が必要とされました。いつまで入院するのか分かりませんでした。それどころか、生きて退院ができるのかも分かりませんでした。
「どうか助けてください。」
と願う両親でしたが、それとともに、
「入院にどのくらいの費用がかかるのだろう。自分たちに払えるのだろうか。」
という心配も芽生えたそうです。貯蓄が多くあるわけでもありませんでした。出生直後は種類の違う不安や心配でいっぱいの状態で、両親は僕が生まれてきた喜びを感じられなかったようです。

そんなときに両親が教えてもらったのが、未熟児養育医療制度でした。制度の内容もよく分からず、係の人に言われるまま手続きをした両親でしたが、僕のように未熟児で入院養育が必要であると医師が認めたケースでは、自治体から医療費を助成してもらうことができるという制度だそうです。成長面での心配は続いていたものの、入院費用の心配がなくなり大きな安心をもらえたと母が話していました。

あとから生まれた子が次々に退院する中、僕は予定日をはるかに過ぎ、五ヵ月余りを病院で過ごしました。

僕が家に帰ることができたのは、もちろん病院のスタッフの方々のお陰です。そして、それだけでなく、小さい頃は難しすぎて理解できませんでしたが、この未熟児養育医療制度によって自治体から助成があったからでもあります。つまり税金を納めてくださった方々のお陰です。僕の命を救うためにかかった金額はかなりの額になったことは間違いありません。僕は納税してくださった人たちにとても感謝しています。

同じ学校の中ではまだ出会ったことがありませんが、僕の他にも税に支えてもらって、適切な医療を受けることができたという子どもは全国には数多くいるはずです。税の支えのありがたさ実感している親はさらに多くいるはずです。税金をとられると思うと後ろ向きですが、誰かの支えになっていると思えばすばらしいことです。

何年後になるか分かりませんが、僕もいつか納税者となって支えてもらった分、誰かを支えられたらなと思います。

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