滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

たかがだがし、されどだがし

滋賀県立石山高等学校 3年 安井 夢乃

最近駄菓子屋に行ったのはいつでしょうか。一年前、私の元に衝撃のニュースが飛び込んできました。それは、「駄菓子のおまけで税率が変わる」というものです。「そんなことか」と一笑されるかもしれません。しかし私にとっては、それまで他人事だった軽減税率に興味をもった大きなきっかけです。

例えば、シールが付いている「ビックリマンチョコ」の税率は八パーセント、たいしてカードが付いてる「プロ野球チップス」は十パーセントです。これらの違いは「食品部分の価格が全体の三分の二以上を占めるか」です。果たしてこんなことが子供に理解できるでしょうか。小さな手で握りしめた十円で、昨日まで買えたものが買えない。子供たちがショックをうけないはずがありません。一年前の私は、そんな小さな憤りをおぼえただけで終わってしまいました。

消費税により集められたお金は、主に社会保障に使われますが、その多くが借金で賄われています。また高齢化によってその費用は年々増加しており、負担を将来の世代に先送りしています。しかも、新型ウイルスの影響もあり、二〇二〇年度の歳出と税収の差は百兆円を超えているそうです。このツケがまわってくる「将来の世代」とはまさしく我々のことです。おかしいと思いませんか?私は借金をした覚えはありません。しかし気づけば百兆円もの借金を背負わされているのです。つまりこれは決して他人事ではなく、我々自身の問題なのです。しかも、知ろうとしなければ気づくことさえできないのです。現に私も、どのように使われているか分からない消費税を何年も払い続けていました。

「無関心」が最も恐ろしいのです。そのままにしていたら、取り返しのつかないことになるかもしれません。我々が政策に関して興味をもつことはもちろん、政府が私たちの生活に関心をもつことも重要だと思います。軽減税率が決定されるとき、駄菓子屋の子供たちのことを考えた大人がいたでしょうか。我が家の隅でほこりをかぶっている配布された布マスクは、本当に必要だったのでしょうか。

きっかけはささいなことでした。しかし、私の視野は社会全体にまで広がっていきました。社会に目を向けるチャンスは意外と身近な所にころがっています。それは好きなゲームの中にあるかもしれません。とにかく様々なことに関心を向けることが大切です。よりよい社会は国民全員で作っていくものです。社会保障を受ける側が、我々が意識を変えることで初めて消費税は生かされ、社会をよりよい方向へ導く大きな力となるでしょう。次の社会を担っていくのは我々です。

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