滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
スウェーデンと日本の違い
延暦寺学園比叡山高等学校 1年 小田 暖恩
平成31年日本では消費税率が10パーセントまで引き上げられた。この時、私はこの税率は「高い」と思っていたが、調べてみると日本より税率が高い国の方が多いことが分かった。中でも北欧スウェーデンの税率は驚異の25パーセントだ。しかし、スウェーデンでは不満の声が少ない。その理由は、どこにあるのだろうか。
まず一つ目は、スウェーデンでは標準消費税は25パーセントだが、食料消費税は12パーセント、新聞・公共交通機関などの税率は6パーセントと、様々な軽減税率が設けられるため実生活の負担は感じにくい仕組みとなっており、平均税率は25パーセントと下回っている。
二つ目は、負担率に応じた手厚い社会保障サービスが提供されていることだ。例えば、出産費、20歳までの医療費、大学までの学費が無料。また子育てにも力を入れており、児童手当だけでなく両親手当もあり、親子両面から支援している。その上障害のある子どもには別途手当を支給するなどのサービスが行われている。
このように、スウェーデンでは税金や、社会保険料は高いものの、「国が責任を持って国民の面倒を見る」という考えで対策が行われている。また、社会保障サービスは国民に分かりやすい形で提供され、政府・役所のお金の使い道の透明性が高いなどの理由から不満が少ないと考えられる。
では、スウェーデンより税率が低い日本で不満の声があがるのはなぜだろう。4年前の消費増税の際、全体の6割が反対であった。その理由は三つある。一つ目は低所得層ほど負担が大きくなること。二つ目は子育て世代への負担があげられる。軽減税率制度で食品・新聞などは8パーセントのままだが、子育て世代に必要なのはそれだけでなく、オムツ・ベビー用品など、毎日の消耗品は増税の影響を大いに受ける。購入頻度や量が多くなり家計を直撃することとなる。三つ目は景気に直結すること。消費税は全国民に関わることであり、増税することでどの世代も大きな買い物ほど、財布のひもを引き締めやすくなる。その結果、経済的にゆとり、社会的活気が無くなり、増税するメリットを感じにくくなる。
上記により、日本は全ての国民に対して責任を持つ政策になっていないことが分かる。これが日本の根本的な問題点だと思う。とくに貧困層や子育て世代への負担の軽視、支援の手薄さは、社会全体への不安につながる。このように国や社会に対しての基本的な信頼感があるか、不信感があるかが、日本とスウェーデンの根本的な違いであると考える。スウェーデンに学び「国が責任を持って国民の面倒を見る」覚悟を持ち、誰もが安心できる社会保障を活用しやすい形で提供すること、税金の使い道を明確にし、有言実行していくことが今の日本に必要でスウェーデンとの違いであると私は考えます。







