滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

琵琶湖を守る税金‐私達の暮らしと繋がるお金

滋賀県立堅田高等学校 1年 竹野 音羽

ある日、ふと「私が毎日使っている水は、どこから来ているんだろう」と思い調べてみると、滋賀県の琵琶湖から来ていることがわかった。さらに驚いたのは、隣の京都府では、その水の約九九%を琵琶湖に頼っているという事実だった。何気なく使っていた水が、県境を越えて多くの人の生活を支えていると知り、琵琶湖の存在の大きさを改めて実感した。

京都では、一八九〇年に完成した琵琶湖疎水によって、琵琶湖の水が生活用水として使われ始め、一九一四年からは感謝の気持ちを込めた「琵琶湖疎水感謝金」が滋賀県に送られるようになった。さらに一九七二年には下流の地域も費用を一部負担する「琵琶湖総合開発事業」が始まり、琵琶湖の水を守る仕組みが整えられた。こうした歴史を知り、琵琶湖は滋賀県だけのものではなく、沢山の人の命や生活に関わる「みんなの水源」なのだと感じた。

大切な水を守るためには、水草を刈ったり湖底の汚れを取り除いたり、下水処理場を整備したりと多くの人手やお金が掛かることもわかった。そして、これらの費用の多くは私達が納める税金で支えられている。学校では「税金は社会を支える仕組み」と習ったことがあるが、琵琶湖と結びつけて考えると、その意味が深まった。琵琶湖のように、みんなで使うけれど誰か一人のものではないものを「公共財」という。綺麗な水も自然も安全も私達全員のものであり、それを守るために税金は重要な役割を果たしている。

私はまだ琵琶湖の清掃活動に参加したことはないが、湖のほとりを通るときにゴミに気を配ったり、拾ったりすることを意識したい。自分の小さな行動が、税金の無駄を減らし、地域を守ることにつながるなら、それは立派な社会参加の一歩だと思う。この作文を通して「租税の三大原則」をいう言葉を知った。「公平、中立、簡素」のうち、私は「公平」が大切だと思う。税金を多く納める人も少ない人も、同じように安心して安全な水が使えるのは、税が公平に使われているからだ。税金には「支え合い」という役割もあり、高齢者や子ども、障害のある人など支援が必要な人達を社会全体で支える仕組みは、琵琶湖の環境保全にも似ていると感じた。税金はただ制度として存在するだけでなく、誰かのために使われる「やさしさのこもったお金」なのかもしれない。私はこれからもっと税金について学び、生活でどのように役立っているか考え、周りの人にも伝えていきたい。琵琶湖のような公共財を守ることは、社会をより良くしていくために私達一人一人が果たすべき大切な役割だと感じる。将来、自分が税金を納める立場になったとき、その意味を理解し、責任を持って行動できる大人でありたい。

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