滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

「税金に感謝と期待を」

滋賀県立高島高等学校 3年 小川美里

私は小学生の時、百円均一に行き商品を買って、会計が百円ではなく、一〇五円だったことに驚いたことを覚えている。「なぜ、国にお金を払わないとだめなの?」と疑問に思った。一言で税金と言われても、遠い存在であるような気がしていた。私の税金に対する認識が変わったのは、私の兄についての話を母に聞いたことがきっかけである。

私の兄は小学生の時に脳腫瘍になった。そして私が産まれて数ヶ月で亡くなってしまった。私の母の枕元には、兄が幼い私を抱っこした写真が今でも飾ってある。母はその写真をじっと見つめている瞬間を私は何度も見たことがある。兄が十年間という長い間病院で治療できたのは、税金からの補助があったからだ。補助があったおかげで私と兄は、数ヶ月の間だけだったがこの世で一緒に生きることができたのである。前に母が私の前で

「みーちゃんは、お兄ちゃんの生まれ変わりなのかな。」と言ったことを覚えている。その母の言葉が私の生きがいにつながっている。兄は生きたくても生きられなかった。私は兄の分まで今を精一杯生きようと心の支えになっている。税金のおかげで兄は少しでも長くこの世で生きることができ、母の心の拠り所ができ、私の心の支えができた。私は税金に心から感謝をしている。

私は、税金という制度はすばらしい制度だと思う。国民の一人一人がお金を出し合い、日本という国をより良くすることができるすばらしい制度である。しかし、国が税金の使い方まちがえないでほしいと思う。国を発展させるためには、国が税金をしっかりとした使い方、国民が税金を納めて良かったと心から安心して納得できる使い方をすべきである。

もし、これから税金が十パーセントに増加しても、私の兄のように幼くして亡くなってしまう人が少しでも少なくなるのなら、国民が「今、幸せだ」と思える人が少しでも増えてくれるのなら、私は増税に賛成である。

そして、より良い国、日本になることを期待している。

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