大阪国税局長賞

初めて知った森林環境税

近江八幡市立安土中学校 3年 上野 健晴

みなさんは、どのような税金を知っているだろうか。私は、消費税、自動車税、所得税、住民税というものを知っていた。

実際に調べてみると税金は、およそ五十種類もあり、自分が知っていたものが一部に過ぎなかったことが分かった。

六月、母に納税通知書が届いた。市民税、県民税、その後に書かれた税金に母は首をかしげて言った。

「森林環境税って何?」

父や叔母に尋ねてみたようだが、二人も知らなかった。

森林環境税をインターネットで調べると、今年度から始まった税金だった。総務省のホームページから、国内に住所のある個人に対して、課税される国税だと知った。集められた税金が、国によって都道府県や市町村に譲与される仕組みらしい。年間千円なので、私の印象ではあまり高額ではない。この税金の使い道は、それぞれの市町村において間伐や人材の育成、担い手の確保、木材の利用の促進や普及などに関する費用とすることだ。森林を育てて、温室効果ガスの排出削減目標を達成することや災害を防止することが最終の目標となる。

森林を管理していく上でやはり担い手が重要だ。私の祖父は、四ヶ月ほど前まで自宅の広い畑で農作業を行っていた。しかし体を壊し、今は家から離れた病院で入院生活を送っている。そのため、現在、祖父の畑は放置状態である。管理する人は誰もいない。久しぶりに鹿児島に行き、土地に入ってみると、今までに見たことがなかったほど、草が生い茂っていた畑が目に映った。私は、とても驚いた。短期間作業を行わなかったたけで、このような状態になるのかと。祖父の畑だけでなく他の場所でも起こっていると考えた時、やはり森林環境税は必要だなと思った。

では私有林、人工林がない都市部の自治体では、森林環境税はどのように使われているのだろうか。林野庁が示した具体的な活用例では、公共施設での木製の備品の購入や建て替えに国産材を使うこと、都市部の子供が植林を行う体験などが挙げられていた。このことを調べて森林環境税は、何の無駄にもなっていない印象を受けた。

しかし、森林環境税の目的の一つは、温室効果ガスの排出削減をすることである。温室効果ガスとは、人間の環境に対する考えが甘いからこそ、排出されているものであり、人間の身勝手な行動によって生まれた問題である。+だから、この税は人間が環境に対する意識や関心を持って行動すれば、生まれなかった税である。

『森林環境税』この税は今の日本に必要な税であるが、一番は多くの人がこの税のことを知り、環境ついて考えを改めることなのでないかと考えた。

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