- 2020/2/13
- 人々を支える地域の税 間所陸斗
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
人々を支える地域の税
学校法人松風学園彦根総合高等学校 1年 間所陸斗
僕の生まれたときの体重は3ケタです。国の平均的な値と比較するとおよそ四分の一しかありません。
こう書くと、どのような想像をされるでしょう。生まれて間もない頃の写真を見ると、新生児用のおむつがまるでベビー服のようです。ベビーバス代わりに洗面器のおふろに入れてもらっている写真もあります。今の僕からは僕がどれほど小さかったか想像がつかないかもしれません。それは僕が「超低出生体重児」という出生体重が千グラム未満の早産児だったからです。
僕は肺ができ上る前に生まれてきたので呼吸ができず、生まれると同時にNICUに入院になりました。繊細で高度な医療が必要とされました。いつまで入院するのか分かりませんでした。それどころか、生きて退院ができるのかも分かりませんでした。
「どうか助けてください。」
と願う両親でしたが、それとともに、
「入院にどのくらいの費用がかかるのだろう。自分たちに払えるのだろうか。」
という心配も芽生えたそうです。貯蓄が多くあるわけでもありませんでした。出生直後は種類の違う不安や心配でいっぱいの状態で、両親は僕が生まれてきた喜びを感じられなかったようです。
そんなときに両親が教えてもらったのが、未熟児養育医療制度でした。制度の内容もよく分からず、係の人に言われるまま手続きをした両親でしたが、僕のように未熟児で入院養育が必要であると医師が認めたケースでは、自治体から医療費を助成してもらうことができるという制度だそうです。成長面での心配は続いていたものの、入院費用の心配がなくなり大きな安心をもらえたと母が話していました。
あとから生まれた子が次々に退院する中、僕は予定日をはるかに過ぎ、五ヵ月余りを病院で過ごしました。
僕が家に帰ることができたのは、もちろん病院のスタッフの方々のお陰です。そして、それだけでなく、小さい頃は難しすぎて理解できませんでしたが、この未熟児養育医療制度によって自治体から助成があったからでもあります。つまり税金を納めてくださった方々のお陰です。僕の命を救うためにかかった金額はかなりの額になったことは間違いありません。僕は納税してくださった人たちにとても感謝しています。
同じ学校の中ではまだ出会ったことがありませんが、僕の他にも税に支えてもらって、適切な医療を受けることができたという子どもは全国には数多くいるはずです。税の支えのありがたさ実感している親はさらに多くいるはずです。税金をとられると思うと後ろ向きですが、誰かの支えになっていると思えばすばらしいことです。
何年後になるか分かりませんが、僕もいつか納税者となって支えてもらった分、誰かを支えられたらなと思います。
- 2020/2/13
- 税がもたらす豊かな社会 木村優海
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
税がもたらす豊かな社会
滋賀県立長浜北高等学校 1年 木村優海
税金と聞いてあなたは何を思い浮かべるだろうか?納税は憲法で国民の三大義務の一つとされている。私たちが安全で安心な暮らしをするためには必要不可欠なものだ。
私は母子家庭である。税金によって助けられることが今までに多くあった。税金の助けがあったからこそ、私は小学校や中学校で教育を受けることができ、高校にも進学できた。義務教育を終え、高校生となった今、税金がどれほど私たちの生活と深く関わり合っているのかを実感することができた。
それと同時に、納税の義務を怠る人について知りたいと思った。なぜ、納税を怠るようになったのだろう?
私は、あるインターネットのサイトで税金を払いたくない人たちのことをまとめていた記事を見つけた。その記事には税金を払いたくない理由として『税金は見返りのないコスト』という感覚を持っている人たちがいることを知った。毎日毎日、必死に働いたのに税金があるこによって生活が苦しくなると考えているようだった。
私は、それは違うのではないかと思った。たしかに、払わなくていいのなら税金なんて払いたくない。それは皆同じだと思う。見返りが感じられないから税金なんて払いたくない。もし、そういう考えから税金を払わないのなら、落ち着いて周りを見てほしい。人や車が通れないほど状態の悪い道路を見つけたことがあるだろうか?有害なガスが発生し続ける程のゴミが街中にあふれかえっているだろうか?おそらく、そんなことはないだろう。
壊れた道路を直すのも、ゴミを正しく処理する為に必要な費用も、すべて税金から出ている。見えているようで見えていないだけで、私たちは税金に支えられて生きている。
私は、税金があって良かったと心から思う。毎日毎日、必死で働いて納めた税金は確かに形としてすぐそこに在る。それに気づいてほしいと思う。
税金は、『見返りのないコストではない。』税金の真意を見つめてほしい。高校生になって強く思うようになった。
私は、母を誇りに思っている。どんなに体調が悪くても生活の為に仕事をこなし、しっかりと税を納めている。体調の悪そうな母を見ることが辛かった。それでも、こうして生活できるのは周りの環境に恵まれたことや、税金の助けがあったからこそだと思う。
決して裕福とは言えないが、税金は私たち母子を支えてくれている。『誰かが払うからいい』と考えるのは横暴である。納税しない人が不自由を感じないのは、納税している人がいるからである。
税を納めない人が一人、二人と増え続ければ、日本は衰退の一途を辿るだろう。そして、当たり前だと思っていたことが本当は『有り難い』ことだったのだと気づくのだ。
税金は、それ程までに私たちの生活と深く関わっているのである。
あなたは、『税』に対してどのような考えを持っただろうか…?
- 2020/2/13
- 税の役目 楠神一葉
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
税の役目
滋賀県立八日市高等学校 1年 楠神一葉
税金とは何のためにあるのだろうか。私は税金とは未来への投資だと考える。例えば年金でも将来、自分たちの生活が困らないように税金を納めている。
しかし最近「老後資金2000万円問題」というものが世間を騒がせている。この問題について初めてニュースで見た時、こんなことがあってはならないと思った。
働くことが出来ないお年寄りはどうすれば安定した生活を手に入れることが出来るのだろうか、と不安に思った。
しかしこの問題が起こっているのは今使うべきところにしっかりと税金が使われているからでないだろうか。
私は昨年、町の海外交流派遣事業に参加した。それは町内の中学三年生が姉妹都市であるアメリカのウエストベンド市へ行き十日間ホームステイをするというものだった。その費用の三分の二は税金でまかなわれている。費用がまかなわれていなければ、この事業に参加するのに一人一人かなりの負担があり、私は参加することを決意していなかったかもしれない。
私はこの事業に参加して沢山のことを学べたし、自分の生き方や将来に対して考え方も変わった。だから私は本当に貴重な経験をさせて頂いたと思っている。この事業に参加することが出来たということは自分の人生において何よりの誇りだ。だから費用の三分の二をまかなって下さったということに感謝しかない。アメリカにいる時には実感はなかったが帰国後に家族や親戚に経験したことなどを話していると皆、口をそろえて「行けてよかったな~感謝しなあかんな~」と言う。
私はこの貴重な経験をただの思い出として自分の中に留めておくだけでなく将来、社会に還元していかなければならないと思う。そしてまた将来、私達の子どもの世代が「税のおかげで」と言えるような良い経験をして社会に還元していくというサイクルが生まれるのが理想の税の使い道であると考える。
私が述べたことはただの理想であり現実になるのは難しいのかもしれないが、そうなっていけば「老後資金2000万円問題」について反論する人も少なくなると思う。この理想が叶うために私が出来ることは海外交流事業に参加させて頂いたという経験を忘れずに生きていくことだと思う。
また、この作文を書くということが税について考える第一歩となったのでとても良い機会だった。

















