- 2019/1/24
- 頼りになる税の存在 髙橋琢磨
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
頼りになる税の存在
滋賀県立八日市高等学校 1年 髙橋琢磨
この夏、私は神戸に行く機会があった。高層ビルなどが立ち並んでおり、私が住む街よりも遥かに栄えているなと身に染みて感じたことを憶えている。
一九九五年一月十七日に阪神・淡路大震災が起きた。神戸市の市街地は特に甚大な被害を受け、数多くの犠牲者を出した。しかし、現在はこの震災が起きたとは微塵も感じられない景色となっている。そのとき私は一つの疑問が生まれた。それは一体どのようにしてこのような景色となるまで復興が進んでいったのかということだ。気になってインターネットで調べてみると税が大きく関わっていることが分かった。今回は阪神・淡路大震災と同じく甚大な被害を与えた記憶にも新しい東日本大震災を例として税金の使われ方を説明していく。
東日本大震災の被害総額はおよそ十六兆九〇〇〇億円と言われている。その内訳は住宅や工場などの建築物が最も多く、河川や港湾、道路などの社会基盤施設がそれに続いている。また、東日本大震災では原子力発電所の事故による被害もあるため、実際にはその被害総額は計り知れない。災害が起こると税金の登場である。国は毎年、災害対策として公共事業関係費を用意している。この費用によって被害を受けた市町林の整備や住宅の支援などが行われる。しかしこの費用は年におよそ六兆円であるため、大きな震災が起きたときにはすべてを賄うことはできない。ではどのようにしてここから復興を進めていったのだろうか。寄付や募金などによる支援もあっただろうが、それでもすべてを賄うのは難しい。そんなときに活躍するのがまたもや税である「復興特別税」の実施だ。これは普段から国民が国に納めている所得税、住民税、法人税に復興に当てる財源の確保を目的とした税額を上乗せするというものだ。上乗せと聞くとしっかりと納めるべき税金は納めているのにまだお金を取られるのかと思う人もいるかもしれない。しかしよく考えてみてほしい。今回はその人たちが住む場所では震災が起きなかったのだろうが、いつどこで震災が起こるのかは分からない。税金があるおかげで人々は震災から立ち直ることができるのだ。そのときのための保険として助け合いの精神で税金を納めると思えばいいだろう。そもそも、税金を納めることをお金を取られると思うこと自体が間違っていると私は思う。もし、この国に税金がなかったら救急車の有料化やゴミの収集の有料化、もちろん震災が起きてもすべて放ったらかしである。考えるだけでも恐ろしい…。このようなことを考えると決してお金を取られると思うことはないだろう。
身近なところでも、もしものときでも頼りになる税金の存在。インターネットで調べれば調べるほど税金のことが好きになっていった。もうすぐ私も納税者となっていくが、国の未来のため納税制度を大切にしていきたい。
- 2019/1/24
- 暮らしを守る税 戸田つきみ
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
暮らしを守る税
滋賀県立長浜北星高等学校 2年 戸田つきみ
今年は大雨や台風などによる自然災害が目立ちます。近年よく言われる地球温暖化の影響かもしれません。夏休みに入る少し前にも西日本を中心に大規模な集中豪雨がありました。この平成三十年豪雨では中国地方、とりわけ岡山県の水没した市街の様子がよくニュースで取り上げられていました。
私の自宅近くを流れる川では、氾濫こそ起きませんでしたが、ちょっとした騒ぎになるほどの増水がありました。ごうごうと大きな音をたてて流れる濁流がとても怖く感じました。そのせいもありテレビニュースで取り上げられる被災地の姿に、くぎ付けになったことを覚えています。他人事には思えなかったのでしょう。もし私の家があんな風に流されたら、もし私の集落が水没したらどうすればいいんだろうか。想像しながら私は税の在り方についていろいろ考えさせられました。
私たち高校生は税というものを普段意識せずに日々を過ごしがちです。社会人のように直接負担する機会が少ないかも知れません。しかし、あの災害を他人事ではなく自分の事のように感じた私は、税の機能というものを自然に意識するようになりました。
災害対応には税の存在が不可欠です。消防や警察、そして自衛隊の方々の活動はすべて税が支えています。それは彼らが公務員だからというだけではなく、その救助活動や復興活動に使われる機材や資材など全て私たちの税が使われているからです。政府は今回の災害を激甚災害に指定しました。この措置によってこれからの災害復興に関する活動に対して国庫補助金が増額されます。県や市の復興費用を国が事実上肩代わりするということは、そこにも私たちの税が機能しているということです。
災害が他人事ではなく自身の身に起きたと考えれば、こうした税の機能はとても心強いものに感じます。今後被災地では橋を架けなおしたり、道路を作り直したりという大規模な工事が行われていくでしょう。そこには税なくしては負担しきれない巨額な費用がかかります。今後、私自身が見舞われるかも知れない災害時にはきっと同じように助けてもらえる、そういう安心感のようなものを私は感じました。
私たちは税といえば取られるものであり、増税は庶民の暮らしを圧迫しているというような話題に終始しがちです。しかし税の在り方を考えるとき、私はその機能についてとらえる視点が大切だと思います。そしてそれがいかに私たちの暮らしにとって心強い存在かと気づけば、税をもっと身近なものに感じられると思っています。
- 2019/1/24
- 税金がつなぐ未来 田中あかり
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
税金がつなぐ未来
滋賀県立彦根翔西館高等学校 3年 田中あかり
「税金は負担だ。」そう考える人がこの世の中にはたくさんいる。一体なぜだろうか。私は現在高校生で、友達からは税金の必要性について不明な点が多いという話を聞いた。しかし、税金の使い道について聞いてみると、やはり「わからない」という返答だった。税金を払うことに負担を感じはするものの、実際に税金がどのように使われているのか詳しい知識がある人は少数だろう。
「日本には、千兆円以上の借金がある。」これは、税金について知識を深めるために、父とインターネットで調べた時の言葉だ。あまり実感がわかないものの、これからの日本に対する危機を感じた。私たちが普段納めている税金として消費税がある。これは、一つの例にすぎないが、その他にも所得税、法人税など約五十種類の税金を国民は国に納めている。これだけの税金を国の収入として計上した総額は、毎年約五十兆円にもなる。到底、国の借金の額には届かないというのが現実だ。
様々な問題を抱える日本、そしてその中にある税金問題。調べを進めるうちに、私はあることに気がついた。それは、国民の知識の片寄りがあるということだ。それはつまり、納税者は、税を納めることにしか着目せず、実際に税がどこでどのように使われているのかまで知っている人は少ないということだ。もちろん、使い道を明確にする、国としての役割もしっかり果たすべきだと思う。
しかし、国会議員の不正悪用や税を納めない人など、今の世の中にはそのような問題が多発している。国民の義務から逃れ、国会または国民の信頼をうらぎるような行動を誰かがとることで税金を巡ったこのような問題は今後ますます広がることだろう。では、どうすれば税金を納める人が納得できるのだろうか。国民一人一人が税金を納め、福利厚生も整った、笑顔であふれる日本にするためには何が必要なのだろうか。税金について調べを進め私が自信を持って提案するのが、誰もが頻繁に使用する携帯電話を使ってわかりやすく使い道を表示するというものだ。そこで意見箱を設けて国民の意見が税関係者に届いたり、税について話し合えるコミュニティを作成することで、これまで以上に国民の税に対する感心が生まれ、正しい使い道を認識することができると思う。
税金に対して悪いイメージがあったり、様々な問題が没発する日本で、他者との意見交換をしたり、自分の意見を発信することで新しい扉が開けるのではないかと思う。世の中には、税金を使いすぎている部分もあれば、不足している部分もある。そんな凸凹を均一にするためには、やはり国民が声を上げなければ何も変わらない。なぜなら、未来の日本を作り上げていくのは、私たちだから。

















