お知らせ 滋賀県税租税教育推進連絡協議会と滋賀県内の各協議会のニュースやお知らせ等の最新情報です。
2025/11/4
税金 村田晴美

国税庁長官賞

税金

草津市立草津中学校 3年 村田 晴美

二〇二四年度の日本の一般会計税収は約六九兆円に達しました。国民一人あたりにすると約五五万円を納めている計算になります。これほどの大金が国に集められているのに、私たちはその使い道をどこまで理解できているのでしょうか?

国際的な調査「オープン・バジェット・サーベイ二〇二三」によると、日本の予算透明性スコアは六三点で、OECD平均の六七点を下回っています。さらに「税の優遇策の公開度」は一〇四カ国中九四位と、世界的に見ても低い順位にとどまっています。つまり、「集める額は多く、使い道は不透明」という現状だということです。私自身も、買い物のたびに支払っている消費税が本当に役に立っているのか、疑問を持つようになりました。

その不透明さは他の国と比べるとさらに鮮明です。台湾では政府の予算や補助金の使い道がすべてインターネットで公開され、誰でも確認できます。インドやペルーでは、税の優遇でどれだけ税収が減ったかを明確に数字で示し、政策が本当に効果的だったのかを検証できる仕組みがあります。スコットランドでは予算案を事前に公開し、市民や議会の意見を取り入れる制度が導入されています。こうした例を見ると、日本も改善できる余地がたくさんあると感じます。

一方、日本では会計検査院が毎年税金の無駄遣いを指摘しており、二〇二三年度だけでも三四五件、総額六四八億円にのぼりました。これを知れば誰もがもったいないと思うでしょう。教育や福祉、災害復興といった分野に使えばどれだけの人が助かるのかと考えると、数字の重みを実感できます。例えば六四八億円あれば、公立小学校に新しい教科書を配ったり、被災地に支援物資を繰り返し届けたりすることができるはずです。

では、それを実現するために私は次の三つを取り入れるべきだと思います。第一に、台湾のように税金の使い道をオンラインで公開し、途中経過や成果も見えるようにすること。第二に、インドやペルーのように税を使った政策に本当に効果があったか検証すること。第三に、スコットランドのように市民が意見を出せる制度を整えることです。まずは一から作り出そうとせず、実績のある政策から始めることで、確実に信頼を高めていきます。

税金は国民から集められた「未来への投資資金」です。透明性を高めれば「社会の役に立っている」ことの実感が生まれ、私達のような若い世代も将来、税の負担に前向きになれるように思います。中学生や高校生の今だからこそ、「税のあり方」を考えておくことが大切だと思います。

六九兆円という巨額の税金。その数字は、ただの金額ではなく、日本社会を支える力そのものです。私は他国の政策や過去を教訓に「見える税金」の実現を望みます。それこそが信頼と未来を築く第一歩になるからです。

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2025/11/4
妹を支える税金 黄地優愛

公益財団法人納税協会連合会会長賞

妹を支える税金

東近江市立湖東中学校 3年 黄地 優愛

私には生まれつき障害を持つ妹がいます。妹は今、障害者さんが通う学校に通っていて、他にも月に二回ほどリハビリにも通っています。リハビリでは歩けない妹が歩行器を使い、一歩一歩を懸命に頑張っています。調子がよい日は楽しそうに歩く姿を見せてくれ、そんな時は家族も一緒に笑顔になります。しかし、調子が悪い日はなかなか思うように歩けず、悔しそうな表情をすることもあります。それでも先生や家族で励ますと、妹はまた挑戦を続けてくれます。その姿は私に勇気を与えてくれます。施設によっては母が送迎をしますが、家まで送ってくれることもあり、家族にとって大きな助けになっています。母は「送迎をしてくれる日は助かる」とよく言います。妹が生活をするために使っているバギーや歩行器、医療の機械などは、国の制度により大きく負担してもらっています。昔は妹が自分で呼吸ができず、酸素の機械をつけて過ごしていたこともありました。今こうして元気に学校やリハビリに通えるのは、医療や福祉の仕組みが整っているおかげだと思います。

私はこれらの支援の多くが税金によって支えられていることを知り、税金の大切さを実感しました。税金は道路や学校に使われているだけではなく、妹の命や生活を守るためにも使われています。私にとって税金は、家族を守ってくれる温かい仕組みです。社会のみんなが納めてくれた税金があったからこそ、妹は生きてこられたのだと感じています。

私は将来大人になったら、自分も働いて税金を納めたいと思います。それは義務だからではなく、妹のように支援を必要としている人を助けられる大人になりたいからです。税金は、支え合う社会を作るために欠かせないものです。妹を通してそのことを知ることができた私は、とても恵まれていると思います。これからも税金の大切さを忘れずに生活していきたいです。

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2025/11/4
守り続けたい自然環境と税 吉田永愛

近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞

守り続けたい自然環境と税

米原市立河南中学校 3年 吉田 永愛

私の住む地域にある伊吹山は、滋賀県最高峰で日本百名山や花の百名山に選ばれるほど緑が生い茂り、約千三百種もの高山植物の花が咲き乱れるとても美しい山だ。しかし、その美しさが失われつつある。伊吹山は草花がほとんどなくなり、土砂崩れが起こる危険な山へと変わり果ててしまった。なぜこんな事になってしまったのか。それは集中豪雨の増加と増えすぎたニホンジカによる食害が原因で、地球温暖化が関係している。今年の夏はこれまでに経験したことのない暑さが続き、次々に最高気温が更新され、熱中症による死亡者数も増加している。また熱中症防止対策として学校での体育の授業や部活動にも制限がかかり、私たちの生活にも支障が出ている。

私は、私達人間の手で生態系を壊している事にショックを受け、未来に豊かな自然を取り戻すために真剣に対策をしないといけないと思い、どのような地球温暖化対策が行われているのかを調べてみると、地球温暖化対策税という税金があることを知った。この税は低炭素社会の実現に向けて二〇一二年に導入されたもので、化石燃料の使用に伴う二酸化炭素排出量に応じて課税され、この税で集まったお金は省エネルギーや再生可能エネルギーの導入を促進するために使われるそうだ。私は、地球温暖化の緩和のために良い税の仕組みだと思ったが、自分自身この税を知らなかったし、家族も知らなかったので、認知度が低いのではないか。皆に知ってもらうことでより効果を発揮できるのではないかと考えた。また、税ばかりに頼るのではなくて自分達にできることを考え、実践することも大事だと思った。例えば、食品廃棄量を減らすことだ。今、食品ロスも大きな問題になっている。環境省のホームページによると、国内では約四百七十ニ万トンの食品が廃棄されているのに対して、千四十六万トンもの二酸化炭素が排出されており、これは杉十一憶九千万本分が一年間に吸収する二酸化炭素量に等しい。しかも廃棄処分にも税金がかかり、食品ロスがなければ排出されずに済んだ余分な二酸化炭素や税金がある。このように、自然環境を守ることで税金を有効に使うことに繋がると思う。

税金は安心で豊かな生活を送るために必要不可決で、これまでも社会の基盤を支えてきた大切なものだ。このありがたさを理解し、未来に豊かな地球を届けられるように今、皆が税金や環境問題についてしっかり向き合っていかなければならないと思う。私たちが教育や医療等を受けられるのは、納税者の人達のおかげだと感謝して生活していきたい。そして自分が納税者になっても、社会に貢献するつもりで税を納めたい。

私は、昔のような美しい伊吹山が蘇ること、すべての生態系の豊かさが次世代にも引き継がれることを願って、税金を支えに社会の一員として持続可能な社会の実現に努めていく。

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