お知らせ 滋賀県税租税教育推進連絡協議会と滋賀県内の各協議会のニュースやお知らせ等の最新情報です。
2024/11/11
関係のない税はない 山中あまね

大阪国税局長賞

関係のない税はない

滋賀県立水口東高等学校 2年 山中 あまね

今年の六月から全国で森林環境税が導入された。森林環境税とは自治体が森林整備などの財源に充てるために、年千円徴収される税のことである。私はこの税についてSNSなどで「なぜ森のない都市に住んでいるのに払わなければならないのか」「都会に住んでいる人には関係ない」などの声が上がっていることを知り、そんな人にこそどんなふうに税が利用されているか知ってほしいと思った。

琵琶湖森林づくり県民税。これは私が住んでいる滋賀県で徴収されている税の名前だ。平成十八年度から導入されていて県民は年八百円を納める必要がある。目的は滋賀県の森林整備や次代の森林を支える人材を養成するための財源にすること。森林環境税と似ている。だが、この税について知っている人は少ないと私は思う。実際この税を知った時に母に聞いたが知らなかった。納税者である大人ですら知らないとなると、私たち子供はますます知ることはないだろう。しかし、この税は滋賀の森林を守るのはもちろん、生活の要である琵琶湖も守っている。

「綺麗な川や琵琶湖、海を守るには健康な森を守り、育てることが大切。」

この言葉は小学校五年生の時に参加した「海と日本プロジェクト」で水の守り人さんに教えてもらったものだ。山に降った雨が森林に蓄えられ、沢に流れ出し、沢が川となって琵琶湖に流れ込む。それ故に、水のスタートとなる森林を豊かにし、綺麗な水にする必要がある、ということだった。つまり、森林を整備するということは琵琶湖の整備にもつながっていて、さらに言うと琵琶湖の水を使って生活をしている私たちにも影響があるということである。

また、この税は森林の整備だけではなく、災害に強い森林づくり事業などにも活用されている。手入れされていない森林は土砂災害などの発生リスクが高く、場合によっては甚大な被害を生み出すことがある。私は小学四年生の時に家の一階部分に裏山の土砂が流れてきて避難したことがあるが、あの時の恐怖や変わり果てた家を見た時の絶望感はこの先忘れることができないと思う。だからこそ、自分と同じような思いをする人を減らすためにも積極的にこの事業に取り組んでほしいと感じた。そして、この活動が広まっていろんな人に土砂災害などのリスクや行政の対応を知ってほしいと思う。

一見、自分には無関係に思える税でも、それは自分の命や誰かの命を守るために使われているかもしれない。もしくは、今担い手が少なくなりつつある林業界隈を手助けするために使われて私たちの生活を支えてくれるものかもしれない。知らないから批判するのではなく、本質を知ってその必要性を考えることで、今一度果たして本当に自分に関係がないのか考え直してみてほしい。よりたくさんの人にこれらの環境に関わりのある税が知られるよう願っている。

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2024/11/11
森を育てる税 此木思結

納税協会連合会会長賞

森を育てる税

湖南市立甲西中学校 3年 此木 思結

私にとって身近に感じる税は消費税です。

ですが他の税について全く知らないので調べてみました。すると、税には約五十種類の税があると知りました。そんなに多くの税があるとは知らず、とても驚きました。その中でも私は気になったのは今年度から始まる森林環境税という新しい税金です。森林環境税とは「森林整備」「人材育成」「木材利用の促進」に使われる税金です。地球温暖化の原因である温室効果ガスの削減や土砂崩れなどの災害防止につながると知りました。

毎年夏になると豪雨による土砂崩れなどの災害に関するニュースを目にすることがあります。山の土がむきだしになっていたり、土砂で家が跡形もない状態を映像で見るだけでとても怖くなります。もし自分も土砂崩れを目の当たりにしたらと思うととても恐ろしくなります。近年の異常気象は地球温暖化が原因だと言われます。森林は、二酸化炭素を吸収して地球温暖化を緩和してくれる重要な存在です。

日本は国土面積の約七割を森林面積が占めており、そのうち人口林面積は森林面積全体の約四割に当たります。今、林業に携わる人の減少で放置されてる森林の増加などの課題を抱えています。人工林が放置されたままだと、樹木が混み合い日が差し込まなくなることで樹木は細く根も発達しなくなります。しかし、間伐などの手入れをすることで樹木の根が地中深くに伸びて土壌と岩盤を固定するため、山崩れや土砂の流出が抑えられます。森林がもつ機能を活かすには、森林をしっかりと整備していくことが大切です。そこで、林業で働く人材が不足していることも問題です。森林環境税ができたことですぐに林業の仕事がしたいと思う人は少ないと思います。私は小学校の時、山の子という行事に参加しました。山の中をガイドさんと散策し、丸太を切る体験などをしました。子供のうちから森林について学び、経験することは興味をもつきっかけになると思います。そのきっかけを作る事にもこの税金が使われても良いのではないかと考えます。それは「人材育成」のためにも有効なひとつの使い道だと思います。

私は森を守るために木を伐採しないことが環境には良いと思っていました。しかし、人工林は成長した木を伐り新しく植え育て、切った木を使うことで森林が元気になることを知りました。私たちの安心安全な生活を守るために使われている税金がどのようなことに使われているのかを知ることが大切だと思います。今の私は税金を納めることよりも多くの税金を利用しています。学校で学べることも病気で医療を受けることができるのも誰かが納めた税があるからです。税について正しい知識を持ち、大切に使うことが未来に繋がると思います。

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2024/11/11
人に寄りそう税金 膽吹春太

大阪国税局長賞

人に寄りそう税金

米原市立伊吹山中学校 3年 膽吹 春太

今年の七月私の住む地域で大規模な土砂災害が起きた。今朝自転車で登校してきた通学路は、大量の土砂に塞がれた。先生からその事を聞かされ、言葉を失った。

家は警戒レベル5に相当する「緊急安全確保」の避難指定がされ、戻ることができなくなった。避難先で見たテレビには通学路が映し出され、見慣れた景色の変わり果てた姿に呆然とした。数日後避難指示が解除され、私は帰宅することができた。地域の様子は様変わりしていた。

高く土のうが積み上げられ、道は土に覆われていた。用水路には大量の泥が溜まり機能していなかった。安全とは言い切れない状態に不安はつのった。だが、住み慣れた家に戻れた事は嬉しかった。暫くすると、普段は静かな山村に、重機や作業をする方が訪れるようになり、休日には消防署や役場の人達が作業を共にしてくれた。日を追うたびに少しずつだが、復旧作業が進んでいった。

「復興支援」テレビで聞いた事がある言葉だ。それには税が使われている。社会で習った知識だ。重機の手配、被災ゴミの廃棄、中学生の私でも復興作業には多額の資金が必要だと肌で感じた。その財源は税金だ。税金といえば、一番身近である消費税で払うだけのものと思いがちだがそうでは無い。

一九四六年に公布された日本国憲法の中には三つだけ義務がある。教育、勤労、そして納税だ。私達が納めた税金は、安全を守る警察・消防や、道路・水道の整備といった「皆の為に役立つ活動」年金・医療・福祉・教育等の「社会での助け合い活動」に使われているそうだ。そして、災害の復興支援にも使われている。

避難場所の斡旋を、夜遅くまでしてくださった市役所の方。土砂を撤去する為に暑い中作業をしてくださる方。自転車の代わりに私を通学させてくれるバスの運転手さん。そして私を支えて下さった先生方。全ては税のおかげで成り立つサービスだ。私達が払う税が形を変え、心を持って届いている。血税という言葉があるが、まさにこれなのだと思う。今回の様に個人の力ではどうしようも無い事が起きた時、それを助けてくれるのが税金だと思う。税を払う事、税が使われていること。それらは全て私達の生活に自然と寄り添っているのだ。

私達が迎える未来は、年々増加する災害や少子高齢化等で決して明るいものではない。私のようにテレビで見た出来事の当事者になる人も少なくないかもしれない。ただ、憲法に定められた教育の義務のお陰で私は学びを得ている。その財源は税金だ。それを片手に誰も迎えた事の無い未来を、よく考えられる人になりたい。そして、私もいつか成人し、この恩を税という形で返し、自分なりの形で社会貢献できる大人になりたいと思う。

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