お知らせ 滋賀県税租税教育推進連絡協議会と滋賀県内の各協議会のニュースやお知らせ等の最新情報です。
2023/4/12
守りたいもの 吉野かのか

滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

守りたいもの

滋賀県立国際情報高等学校 3年 吉野 かのか

「滋賀県独自の税を教えて欲しい」私は親に尋ねた。税について書く際に、国という大きな規模よりも、自分の住んでいる地域の身近なテーマの方が考えやすいと思ったからである。父から返ってきたのは「交通税」という聞き慣れない言葉だった。

交通税について、私は情報収集を行った。交通税とは、滋賀県の知事が導入を提言したそうである。採算が取れずに、運行が厳しくなっている鉄道やバスを維持するため、県民の税金で補おうというものだ。交通税が検討されているこのような背景を知り、似た内容の記事を見たことがあると思い返した。その記事は、ローカル線の維持が難しくなってきているJR西日本が、苦境路線存廃の議論を喚起するために収支を公表したというものである。滋賀県を含む多くの地域が抱えている路線の課題を改善する制度が誕生しようとしているということに、感心した。

しかし、交通税に対して、県民からは批判の声が強い。導入に反対している人の意見は「鉄道の利用状況が悪いから、存続せずに打ち切る方が良い」、「鉄道は利用者が少ないため、滋賀県の県民全員に税が課されるのは不公平だ」といったものが多かった。しかし私はそうは思わない。なぜなら、公共交通機関は、生活の土台として必要だからである。

私が小学校低学年の時、祖母の買い物について行ったことがある。祖母は、運転免許証を持っていなかった。そのため、水口方面にあるお店までバスに乗って移動し、買い物をしていた。このような、自らの力で移動することが困難な高齢者にとって、バスは有益な乗り物だと考える。滋賀県は、自家用車に依存している割合が高い県であるが、車だけでなく、バスが果たす役割も大きいと言える。

バスといえば、私が住んでいる湖南市には「こにゃんバス」という乗り物がある。交通税を調べる過程で新発見があった。目撃した人が楽しめるという目的だと思っていたが、こにゃんバスには動物愛護の願いも込められていたのだ。湖南市を走りめぐるバスは暖かい思いを乗せていると知ると、より大事にしたいと思えた。

協議会が何度も行われ、近江鉄道は存続されることとなり、喜びを感じる住民もいる。その一方で、間違いなく住民の負担が大きくなる。批判的な意見の多い交通税だが、私は導入するべきだと考える。赤字状態の続く鉄道を、高齢の方の移動手段としても利用されるバスを、生まれ育った滋賀県を、支えていきたい。

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2023/4/12
税の恩恵は誰のもの 平田千紘

滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

税の恩恵は誰のもの

滋賀県立八幡商業高等学校 2年 平田 千紘

税とは、人々が自分たちのために、日々の生活の中でお金を出し合う制度です。税金を払うのは自分たち、使い方を決めるのも自分たち、消費するのも自分たちです。決して、顔を拝むことすら恐れ多いような偉い人や、まったく無縁の人のために善意で納めるものではありません。私は部活動に明け暮れる高校生で働いた経験は一つもありませんが、社会に出るときは、そのことを覚えておきたいです。

普段、「汗水たらして働いているのに、稼いだ金は所得税に吸われる。理不尽だ。」というニュアンスの話をよく耳にします。それは確かにごもっともかもしれません。「あなたが生活していくために自力で手に入れたお金だけど、他にもお金が必要な人がたくさんいるから、社会のみんなのためにぜひ気を利かせて、そのお金を分けてね。」と、否応なしにそう言われているように感じ、頑張って働いた人にとっては、我慢ならないことだろうと想像できます。

しかし、そんなふうに思ったときこそ、それまで自分が受けてきた公共サービスを思い返すべきだと思います。一般的に身近なものならば、学校教育、医療機関、警察や消防、道路の整備などでしょう。学校教育であれば、小学校六年間と中学校三年間で、一人当たりおよそ800万円以上かかっているようです。医療費で言えば、成人するまでで約300万円、二十代からはさらに年間の医療費が増えていくようですが、利用者が負担するのは最大でも3割までです。警察や消防については、直接利用したことのある人は少し珍しいかもしれません。しかし、当たり前の生活を安心して送ることができるのは、警察や消防のような、困ったときに助けを求めれば、いつでも駆けつけて当然に助けてくれる人がいるかもではないでしょうか。公共の道についても、いつも通勤・通学に利用する道が、草や石だらけだったり、古いアスファルトに穴やヒビばかりあったりすれば、通りにくいだけでなく、怪我をするかもしれません。しかしそのような土木工事も、税金によって行われます。

これらのサービスがあるのは、「自分が一生懸命はたらいて得たお金」を、「みんなのために一部遠慮している」からです。しかしこれらのサービスは公共のものなので、もれなく自分自身も享受できているはずなのです。そう考えると、税金を払うことは、知らない誰かのためだけでなく、もしかすると明日のあなたのためかもしれないというふうには思えはしないものでしょうか。

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2023/4/12
税の格差 村田優花

滋賀県租税教育推進連絡協議会賞

税の格差

滋賀県立米原高等学校 1年 村田 優花

国・県・自治体が税を使うことで、社会はより暮らしやすくなっている。しかし、都会に人が集まる反面、過疎地ができてしまうのはなぜだろうか。そこで私は人口の少ない地域と都心部の地方税の格差について着目した。地方税は、都心では多いが、人口の少ない地方では少ない傾向にある。たしかに国が地方交付税交付金を支給しているが、それだけでは埋まらない格差がある。なぜなら地方公共団体が運営するのに必要最低限の歳入しか集まらないからだ。すなわち自治団体が自由に使える金額が極めて少ないのだ。たとえば、地域活性化を促進させる取り組みが経済的な理由で行えない。そのため、その地域に魅力を感じられなくなった人々は、中心部へと行って過疎化が進み、地方税が減ってしまう。一方で、地方税が十二分にありさらなる経済の発展をとげてゆく都心部とでは経済格差は大きくなるばかりである。このような問題を改善するために私たちができることはないだろうかと考えた。

一つ目の方法は、積極的に地域で買い物をすることだ。たとえば、今日インターネット通販を使用する人が増えている。情報化が進み、新たな買い物の手段として流通した。インターネットショッピングは非常に便利だ。買い物をするための労力や時間を省いてくれる。さらには一定の金額をこえれば送料無料というサービスがあるためコスト削減にも繋がる。しかし、私たちはあまりにもインターネット通販を使いすぎているのではないだろうか。本を例にとってみても、家の近くの書店に同じものが並んでいるかもしれないのに、それを確認もせずに購入ボタンを押してしまう。自分の住む地域でお金を使えば、その一部は税金として地元のために使われる。逆に言えば、他の場所でお金を消費すると何も返ってこないのだ。そのため積極的に地域で買い物をすることは県のため、自分のためになると考える。

二つ目に、地域行事に自発的に取り組むことだ。地方税の増加に必要なことは、地域行事への参加者を増やすことだと考える。なぜなら、行事に参加する人数が増えれば増えるほど地域行事の規模は拡大していくからだ。行事がより派手で彩やかなものとなれば中心部へ流れていった人たちも、地元の魅力を再発見してもう一度戻ってくるかもしれない。そのためにも一人一人が自ら進んで行事に参加し、地域を繁栄させることが大切である。

このように、私たちの取組から税金によって社会をより、栄えさせていくことができる。私たちはどの手段をとるか、どんなことを行っていくのかなど、行動の権利を持っている。それと同時に社会をよりよくするための行動選択の責任が伴う。常に自分の行動を達観して、能動的に問題解決に貢献し、税金によって明るい社会を作っていきたい。

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