- 2023/11/10
- 税金が支える平等と公平 青野桃子
滋賀県納税貯蓄組合総連合会会長賞
税金が支える平等と公平
湖南市立甲西北中学校 3年 青野 桃子
夏休みに入り、私は図書館を利用することが多くなりました。図書館へ行くと、本当は買わなければ読めない本を、無料でたくさん読むことができます。私の住んでいる地域にある図書館には、25万冊以上の本があります。こんなに多くの本をどのようにして集め、なぜ無料で読めるのかが気になったので調べることにしました。
調べた結果、まず図書館の本は私達市民が納める税金によって購入されていることが分かりました。私は今まで、図書館の本は市民の善意で寄贈されたものだと思っていたので、こんな身近なところにも税金が使われているのかととても驚きました。そう考えると、私達の生活は全て税金があってのことなのだと思いました。また、本の貸し出しが無料なのは、市民が納めた税で本を買っていることと、日本には「図書館法」という法律で図書館無料の原則が定められているからだそうです。確かに、もしも図書館が有料だったら、全員が税を納めているのに本が見れない人が出てきてしまったり、貧富の差が生まれたりと不公平になってしまうと思いました。しかし、購入する人が全員図書館で本を借りてしまったら、作家さんが儲からないのではないかという疑問も残ります。私の母は、「たくさんの図書館が本を買うから、作家さんの収入になるのではないか。」と言いますが、私はあまりすっきりしません。ただ、図書館で借りて面白かったので買おうという人もいるので、作家さんにもメリットがあると考えます。また、全員がどんな境遇であっても、平等に本が読めるというのはとても良いことであり、それが税金によって行われているというのが喜ばしいことだと思います。
テレビやインターネットでは増税は悪いことだという悪い面が強調され、税金は悪いものだという印象が強く、将来納税することに抵抗を感じていました。しかし、調べてみると、私の大好きな本を図書館で購入することはもちろん、私の住んでいる町の環境の維持や自分の意志を社会に反映するためなど、国民の平等と公平を守り、支えるために使われていると知りました。一方で、使用するべき場所で使われていないなど良くない面もあります。改善するためには、まずは全員が税の意義と使い道を知ること、そして税金を使っている人が税を納めている側にも使い道を提示し、よりよい使い道を全員で一緒に考えていくことが必要だと私は考えます。
税の作文を書くにあたり、納税は私達の生活を支え、豊かにしてくれるものだと分かりました。そして、平等と公平を保つためには税金が必要不可欠であるということも。私が大人になるころには、きっと納税額も増えているけれども、しっかり納税をすることを第一に考えたいです。そして、次の世代の人にも、納税の大切さと、税金が支える平等、公平な社会のことを伝えていきたいと思います。
- 2023/4/12
- 「タダ」ではない「無償化」 寺井紅葉
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
「タダ」ではない「無償化」
滋賀県立高島高等学校 1年 寺井 紅葉
この春、私は高校生になった。9年間の義務教育が終了し、これからは自分で学びの場を選択していかなければならなくなった。さらに私の住む地域には、それと同時に終了したものがある。「福祉医療費助成制度」、通称「マル福」だ。一般的に中学生以下は医療費1割負担などの制度は聞くが、私の住む地域では中学生以下は診察費・処方料等は無償となっている。
そこで疑問に思ったのが、「なぜ子どもには医療費を助成する制度があるのか」ということだ。子どもは保護者の管理下なのだから、障害のある方や高齢の方に比べて、医療費を払うのが困難になる可能性は低いと思う。それに、医療は全ての人に必要なものなので、子どもの医療費のみが無償になっていることが不思議に感じたため、調べてみることにした。
日本の公的医療保険では未就学児は2割、小学校入学後は3割を自己負担することになっていて、残りの7~8割は税金(社会保障関係費)から賄われている。〇歳以下は無償などこれ以上の保障は市町村などの自治体ごとに行われている。私の住んでいる市には「母子家庭・父子家庭」「重度心身障がい者(児)」など9種類の福祉医療費助成制度があった。それぞれ条件や補償内容は違うが、ほとんどは生活が困難である可能性のある人に対する制度だった。ではなぜ、子どもは身体的、経済的に良好であっても制度を受けることができるのだろうか。その理由のひとつとして、「子どもは体調を崩しやすい」ということが挙げられていた。子どもは免疫が未発達なため感染症等に罹りやすい。また活発なため怪我もしやすい。それによる家計の圧迫を防ぐため、この制度ができたそうだ。
子育ての経済的な負担を軽減する一方で、夜間・休日を問わずに受診する「コンビニ受診」が生まれている。その他にも過度な受診、検査、投薬など、無料であるがゆえに行き過ぎた医療を受ける人もいる。コロナウィルスが蔓延している今、医療現場は依然ひっ迫状態の中、不要不急の医療を受けることにより本当に必要な人に医療が行き届かないかもしれない。不必要なCT検査による放射線被爆など、逆に身体に悪影響を及ぼす可能性も捨てきれない。そしてその費用のほとんどは、私たちが納めている税金から支払われている。これから先は、ただこの制度に頼るだけではなく、過度な医療を受けない、受診する時間を見直すなど、自分達でできる医療コストの削減にも取り組んでいくべきだと思う。
私は高校生になり、子どもの医療費助成制度の対象から外れた。しかし、これからも税金に支えられながら医療を受けることに変わりはない。「無償化」は「タダ」ではない、「3割負担」は「値引き」ではないことを頭に入れ、税金とうまく付き合っていきたい。
- 2023/4/12
- 世の中を支える一員として 三上武紘
滋賀県租税教育推進連絡協議会賞
世の中を支える一員として
滋賀県立水口高等学校 1年 三上 武紘
私が税金と聞いてまず頭に浮かぶのは「年貢」である。年貢は強者(悪代者)が弱者(農民・町人)から年貢を搾り取れるだけ搾り取り、領民が年貢で苦しめられている姿を時代劇では描かれている。なぜここまでイメージが悪いのか?それは年貢が自分たちの為になることが見えないからだと思う。現代の年貢である税も同様、その使われ方が自分たちの為になっていることを理解出来ていないと「税の意義」を感じ取ることが出来ないと思う。大事なことは、納税者自らが、税金は何に使われ、私達の生活にどの様に役に立っているか、積極的に知ることである。その上で私達の生活がより良くなるために何処に税金が使われるべきなのか、不適切な、無駄な事に金が使われていないかどうか、能動的に関心を持って、チェックすべきである。少子高齢化の中、これから益々膨らんでいく社会保障費、これから日本を牽引する人材を育成するのに必要な教育費、またコロナウィルスの拡大などの想定外の出来事に対する緊急対策の費用など優先順位を含め、使われるべきところに使われているか、しっかり見ていく必要があると思う。働いている人が一生懸命稼いだ中から納められている税金は「社会を支える会費」として納めたら終わりではなく、どのように使われるか一人一人が関心を持つことが「社会を支える会費」が適切で納得のいくように使われることに繋がると考えている。
税金の無駄をなくす観点から、「税金にかかわるシステムの効率化」も重要であると考えられている。例えば、納税の申請や手続きの簡素化や更なるITの活用で納税者側、行政側の事務作業の効率化が進み、双方の時間と労力、つまりコストの削減が出来る。確定申告において、申請書類や源泉徴収票など用意しなくてはならない書類など、納税者にとって大変負担になっていると聞いている。今では働いている人の給料支払いについてマイナンバーが紐付けされているので、納税手続きの中でまだまだ省けるものがあるのではと思う。納税者の申請作業の時間と労力もコストである為、早急に省けるものは省く、手続きが簡素化出来るところは簡素化するべきだと思う。納税者側の申請手続きの簡素化は納税に対するポジティブな気持ちにさせる大切な要素だと思う。
あと何年か後に私も社会で働く一員となって税金、「税金の意義」というものを認識し、払わされている「年貢」ではなく、払っている「社会を支える大切な会費」として世の中を支える一員になった誇りを胸にし、税金をしっかり払っていける社会人になりたいと思う。


















